(ときどき)マメとヒメと家族の毎日

7年のブランクを経てブログ再開。家族構成も住んでる場所もいろいろ変わりましたが、現在住んでいるシンガポールでのふつーの毎日の記録。

ブログ休止中に住んだところ〜これぞほんとのアメリカ、テネシー編後半

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というわけで、カリフォルニアからずっと運転してやっと到着したテネシー(詳細はこちら→ブログ休止中に住んだところ〜ロードトリップでお引越し、テネシー編前半 - (ときどき)マメとヒメと家族の毎日)。

たまにアメリカに住んでることを忘れるぐらいの快適だったカリフォルニア生活とは違って、真のアメリカ生活と言っても過言ではない感じの3年間でした。

 

まず慣れるのが大変だったのが南部なまりの強い英語。

最初はほとんど聞き取れず。

とは言ってもここシンガポールでのシングリッシュほどではないけど(笑)

ちょうどキンダーで数の数え方を習っていたヒメ、ある日家に帰ってきて、「10」の発音をテンじゃなくてティンと言った時はさすがに発音を正しました。

するとヒメから帰ってきた答えは、

「違うよ、先生はティンって言ってたよ、だからティンだよ、ティン!」

3年後にはバリバリ南部なまりになってテネシーから出るのかと焦ったけど、さすがにそれは大丈夫でした。

 

そしてびっくりしたのが、ほぼ白人半々、黒人半々の地域なのに、人種が混ざってる様子がまったくないこと。

これはカリフォルニアで多々見たいろんな人種が混ざってる人種、家族を見てきたあたしにとってはちょっとカルチャーショックでした。

確かに奴隷制度が昔あった地域なので、歴史を考えるとまだまだ他の人種間との結婚は受け入れがたい文化なのかも。

そういえば、カリフォルニアにいる間に、学校がいいエリアに住みたいと思ってメンフィス周辺エリアのレベルのいい公立学校探しをしていた時のこと。

目星をつけたマメに行かせたい中学校、高校の在校生の人種統計を見てみると、なんと「アジア人」の割合は10%なし。

「じゃマメはこの10%以下に入るわけだね💧」と話してると、その下にさらにあったカテゴリーが、「多人種」。

我が家の場合、フィリピンと日本なのでアジア人同士ではあるものの、同じ人種ではないのでこの多人種に分類されると考えて、見てみたら、なんと1%以下😱

実際に現地に行って納得。

滅多にいないけど、見かけたアジア人はほぼ中国系。

逆にテネシーに中国人がいたところが驚きでしたが(笑)

でも中国系の生徒たちはもちろん中国人同士の親を持っているので多人種カテゴリーには入らず。

マメが中国系の生徒たちと友達になってから知ったことですが、そこの高校に通う中国系の友達の大半はなんと親戚同士(笑)

そういうアジア人が少ないという地域もあってか、アジア人人口が多いカリフォルニアとは違って、アジア人に対する認識が低い。

アジア人はみんな中国人、フィリピン、日本という国がどこにあるかも知らないという感じで、ハーフフィリピン人・ハーフ日本人としてのプライドがあるマメにとってはかなりそこが嫌だったみたい。

でもいろんな話を聞いてると、この地域から出たことがない、生まれも育ちもここで、家族代々ここに住んでいるという人がほとんど。

なので学校で家族を招いたイベントともなると、親子3代で参加するような、昔のよき日本のような光景。

我が家のように3年ごとにまったく違う地域に引越す人はほとんどいなくて、ましてや海外に出ることもないわけです。

自分もその状況で育ったので、他の地域、海外の知識はあまりなかったと思うし、そういう経験がなければアジアに関して無知なのも仕方がないよ、とマメには説明しておきました。

でも挙句の果てには中国人を表す差別用語のChinkと呼ばれたり。

(実はこれ↑はあたしはテネシーに住んでる時にはまったく知らなくて、マメがテネシーから引越して数年後に大学の願書用に書いた人種間のテーマのエッセイの中で自分の過去の経験として書いたことで発覚。

さすがにこれを読んだ時はそんな嫌な思いをさせてしまって親として申し訳なかったなと思って泣きました😢)

なのでマメにとってはあまりいい思い出ではなかったテネシー

 

でもね!!!!!

 

あたしは逆に貴重な経験だったと思います。

今実際にアメリカでは人種間の問題が様々あって、アメリカ合衆国という国はカリフォルニアのように多人種が混ざってるのが当たり前のような地域ばかりではないということを知っておくべきではないかと。

テネシーでお友達になった生まれも育ちもカリフォルニアのヒスパニック系家族は、何度か真剣な顔で「違法移民じゃないよね?」と聞かれたとか。

同じアメリカ人なんだけどねー💧

今後子供達が独立してどこで暮らすかはわからないけど、アジア人がたくさん住んでる地域に必ず住めるとは限らないわけで、ちょっとシビアな問題だったけど、そういうアメリカの一面も見ておけてよかったと思います。

 

そんな感じの学校だったけど、親としてよかったことは、公立なのに学校がとてもよかったこと。

サンディエゴに住んでた時は学校のレベルで住む地域を探すとなると、ほんとに住むところがない。

学校がいい地域に行くと家の価格が跳ねあがる。

かと言って家の価格が庶民に買える範囲の地域は学校のレベルがあまりよくない。

その理由もあって、家を買うのに学校のレベルよし、家の価格よしのサンディエゴ郊外のムリエタに引っ越したわけです。

アメリカの経済とかよくわからないけど、ニュース、聞いた話によると、どうやらその原因が移民などの低所得者が多いためらしい。

結局庶民が一生懸命働いて納めてる税金が、低所得者の生活手当などに流れていってしまうため、自治体の教育予算がどんどん削られていくっていう話。

確かにサンディエゴの公立学校では美術、音楽等のアートクラスはほぼなく、マメ、ヒメが通っていた当時かろうじてあった体育も数年内にはなくなるという噂があったぐらい。

給食を割引価格、もしくは無料で与えられる制度に申し込みしている低所得者が校内の生徒半数以上なんていうのはザラ。

強制ではないけど、新学期に持ってくるように言われてる学校で使う文房具も持ってこない子が多々いるので、文房具類は全て担任の先生に渡して、そこから先生が各生徒に支給するという感じ。

学区によってはスクールバス制度があるけど、乗るには毎月数万円払わないといけないので、乗ってる子は障害児などの支援が必要な子供達だけで、ほとんどの家庭は結局親が送り迎えしてました。

そのサンディエゴから比べると、テネシーの公立学校はまるで私立(笑)

まずスクールバスは無料で全ての学区で制度があり。

体育はもちろん、美術のクラスには特に力を入れてて、生徒の作品が校内いたるところで飾られてたり、描いた絵を印刷したオリジナルグッズ販売も年に数回行われたり。

学校ではいろんなイベントが毎年あって、土地もあるから学校も広いし、どの学校もきれい。

一年中ほぼ晴れのサンディエゴ(雨が降ると運転に慣れてないサンディエゴ人のおかげでいたるところで事故が起きて道路の渋滞がひどくなるくらい。)とは違って、雨も多いし、冬は凍りつく(ホームパーティーが終わって夜中に帰ろうとしたら、少し降った雨が凍りついたらしく車のドアが開かずに帰れないというハプニングもあったぐらい。)ぐらい寒くなり、夏は日差しと湿度でメチャメチャ暑い上に午後は決まって毎日雷雨という過酷な内陸部気候のせいもあってか、大きな体育館もあったし、カフェテリアは室内(サンディエゴはほぼ屋外)でした。

で、新学期に文房具を学校に持って行くと、鉛筆一本一本にまで全て名前を書いてくれとのこと。

え!?クラスで分けなくていいの!?ヒメ一人だけで使えるの!?

これにはほんとにおったまげた(笑)

 

ただ、これはあたしたちが住んでたメンフィス郊外の街の話であって、メンフィス市内の学校ではかなり状況は悪かったみたい。

元々は別だった学区だけど、ある年度はメンフィス含めて一体の地域が一つの学区になったんだけど、メンフィスから生徒たちが流れてきて、いろんな面で学校の質が落ちたらしく、郊外組の親から猛抗議でまた元の別々の学区に戻ったらしい。

そうなるとメンフィスに住んでるけど子供たちをメンフィス学区外の学校に通わせたい親は、その学区に住んでる親戚、友達、はたまた見知らぬ人の住所を自分が住んでるところと登録して子供がその地域の学校に通えるようにしたりする問題が各地で起こったらしい。

確かにそこに住んでるってだけで強制的によくないってわかってる学校に送られるのはかわいそうだよね。

ほんとうは地域によってそこまで差が出ちゃうのは避けるべきだけど、サンディエゴと違って、メンフィス市内以外なら大体どこの地域も学校がよかったのは住む場所を選ぶのも楽でした。

 

確かにメンフィスはゲトーでほんとにヤバくて、特に夜は赤信号で車が停まるたびに、いきなり銃を突きつけて車から降りろと言われて盗まれることがあるなんて聞いてたから、ドキドキ。

昼間でも、カーナビを使ってメンフィスを走っていた時、カーナビが右折して入れと言った道が、どう説明したらいいかわからないけど、平々凡々に平和な日本で育ったあたしからしても、どー見ても通ってはいけない雰囲気をかなり醸し出してる道。

右折を連呼するカーナビを無視してそのまま直進しました(笑)

ニュースでは銃(テネシーでは銃の所持が合法)を使った犯罪が毎日流され、メンフィスの高校には入口に必ず金属探知機が設置されてたり、マメの高校も銃乱射事件を起こすという落書きがトイレで発見されて臨時休校と警察の警備が強化されたり。

これぞ銃社会アメリカというところも目のあたりにしました。

 

とにかくカリフォルニアとは真逆の生活・・・。

 

でもいいところも多々ありました😊

まずはカリフォルニアに住んでる間ずっと恋しかった四季と木々。

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神奈川の田舎育ちとしては緑のない生活はやっぱりさみしい。

サンディエゴ近郊は山を見渡せばハゲ山みたいな茶色いものばかり、緑があってもそれは芝生、木があってもユーカリとかでなんか緑が鮮やかじゃない。

それに比べるとやっぱり四季がある地域はきれいでした。

住んで数ヶ月後、よく行ってた広大な公園Shelby Farms Parkにドッグパークがあることを知り、一度行ってみてから家族でお気に入りの場所になりました。

それが、柵で囲ってあるドッグランとは違って、丘と湖がいくつもある広大な敷地にハイキングコースができてて、そこを犬を放し飼いで歩けるというドッグパーク。

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これには犬たちが大喜び。

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毎週末、1時間半ほどかけて一周する散歩が家族の定番イベントになりました。

あのドッグパークは、アメリカに戻ったら絶対に犬たちが元気なうちにもう一回連れてってあげたいところ。

 

その他にも家族で旅行したChattanooga

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メンフィスがある西テネシーからは真逆の東テネシーにある、Great Smoky Mountains National Parkもきれいだったなー。

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あとはやっぱり長い歴史がある州だからか、建物とかが古きよきアメリカって感じでどこも絵になる光景でした。

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初めて経験したパンプキン畑でのパンプキンパッチと、クリスマスツリーファームで選んだフレッシュクリスツリー。

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サンディエゴではすでに切られたものがモールで売ってるのしか見たことなかったから、これにはテンション上がった(笑)

 

サンディエゴには数軒あった日本食スーパーというものがなくて、もっぱら日本食材はCordova International Farmer's Market(ファーマーズマーケットという名前ですが、普通のお店です。)で数は少ないけど、調味料とか日本野菜は少し手に入って、あと冷凍で納豆とかもありました。

ただやっぱりサンディエゴから比べると料理は結構苦労して、もっぱら手に入った材料をクックパッド様を駆使して作ってたなー。

 

あと、意外にもアジア系のレストランが結構おいしいところがありました。

一軒Germantown Pkwy沿いにあった飲茶のおいしいレストランはいつしか閉店しちゃってたので、その後行き始めた、ちょっとGermantown Pkwyから離れたところにあるAsian Palace Restaurantは本場中国といった感じのやたら広い店内。お味はそこそこだけど、いろんなものがあるし、値段の割に量が多いので多人数でワイワイ行くにはオススメ。

フラッと買い物帰りに寄ったFulinは野菜が多めで豆腐料理なんかが美味しかった。

あと、お店の名前をあんまり覚えていないんだけど、Googleマップで見ると多分この辺だったと思われるEmerald Thai  Restaurantかなぁ、ここも日本で食べたら結構な価格になりそうなタイ料理が安くて日本人の口に合う感じでとっても美味しかった。

シンガポールのアジア系レストランは意外に野菜が少なくてちょっとがっかり。

大好きなフォーなんかはアメリカで食べた方がたっぷり野菜が入ってる気がするけどなー。

 

あ、あと日曜日はご近所さんほとんどが教会へ行くというかなり保守的な地域なので、その影響で酒屋さんは日曜日はお休み、平日でも時間制限があった気がします。

スーパーではビール、ワイン程度なら手に入るけど、ハードリカーは置いてはいけない規則になってるらしいので、ハードリカー派のあたしとしてはちょっと辛い制度でした(笑)

しかも酒屋さんはほんとにお酒しか売っちゃいけないらしく、割り用のジュースとかつまみ用のチップスなどはスーパーで別購入というなんとも面倒な感じ。

これはドラッグストアで24時間お酒とつまみが買えたカリフォルニアが懐かしかったなー。

そのくらい教会に行く人口が多いので、いたるところに教会があります。

ミシシッピに行った時はみんなオシャレな帽子とドレスで着飾った黒人のおばちゃんたちが、ピックアップトラックの荷台にみんなで乗り込んで帰るというなんともサウスな光景を見かけました(笑)

 

というわけで、長くなりましたが、どっぷりアメリカンな生活をしたテネシーでの3年間。

またカリフォルニアとはまったく異なる環境で楽しかったけど、3年間だったからよかったのかなー。

もう一度戻って住みたいかと聞かれると、答えは「ノー」かも(笑)

(注:今回の記事はあくまでも、アメリカ国内はサンディエゴ近郊とメンフィス近郊にしか住んだことがない私個人の経験、比較による意見で、すべての方に当てはまるわけではありません。)